参院での問責決議、その顛末がわかりにくい件
参院の混乱の煽りで、通るはずの重要法案がいくつも廃案になったっぽい
(1)電気事業法改正案
→ 電力の小売り、発電送電分離のための法整備(今後の計画にズレ)
(2)生活保護法改正案
→ 不正受給防止の強化、ボランティア活動への組み込み、就労支援の強化
(3)生活困窮者自立支援法案
→ 生活保護一歩手前の人に対する前段階の支援
→ 国民生活に不可欠な物資の輸入業務を行う日本船舶の警備強化
全部、与野党合意が取れてて審議すれば成案が見込まれていたようですが、審議入りせずに 06/26 に通常国会が閉幕してお流れに。
なんで参院が混乱したのか?
安倍首相に対する問責決議案が提出 (06/25) され、可決したから (06/26)
↓
なんで問責決議?
↓
安倍総理大臣と閣僚が参議院予算委員会の集中審議を欠席したから(06/24)
↓
なんで欠席?
↓
与党が平田健二参議院議長の不信任決議出を提出 (06/21) しており、予算委員会開催について与野党合意がなされていないから。
↓
なんで不信任決議?
↓
衆院選挙区を「0増5減」する改正公職選挙法の審議を参院で60日以上放置したから。(改正公職選挙法自体は衆院の3分の2以上の賛成による再可決で成立 (06/24) )
↓
なんで放置?
↓
「0増5減」法案では1票の格差是正が不十分だとみんなの党が主張し、「18増23減」法案を提出。与野党が対立したから。
うん、よく分からんです。
与野党共に、参院選での優位を狙って水際戦略で駆け引きを行い、お互い譲らず強硬路線が引くに引けなくなって時間切れになってしまった感がありますね。
ネットの意見を見て回ると、こういう揉め事の際に都度議題に上る「参院不要論」も加熱し始めてるようです。イタリアもそうですが、ねじれ国会になると国政がほんとに止まるので、慎重な民主主義のシステム構築のために支払うコストとしては大きすぎるんじゃないかという意見ですね。
今後の展開は?
おそらく今夏の参院選挙で自公連立で過半数を獲得、次の国会で再提出されて成立するんじゃないかと見込まれます。時間だけが無駄になったって感じなんでしょうかね。
海賊多発海域船舶警備とか、割とリアルに人の命が掛かってる気がするんですが。ちゃんと守ってあげましょうよ。